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録音は音楽なのか?

作曲家の三輪眞弘さん(恩師)が最近良くいう発言で、演劇と映画があって、絵画と写真があって、なんで音楽に対して録音された音楽も同じ音楽なのだろうかという問題があります。

録音された音楽は音楽ではないんじゃないだろうかという考えです。彼は録音された音楽を『録楽』という言い方をしています。これは蔑称というわけではなく、演劇ー映画、絵画ー写真、のように音楽と録音された音楽は別のものだという主張です。

これに関してはたしかに一理あって、我々も考えなきゃいけない問題なのかもと思っています。

僕の考えでは、生の音楽も録音された音楽も『音楽』と言って良いと思っているのですが、
どちらの音楽にも演劇ー映画、絵画ー写真、のようにれっきとしたカテゴライズされる名前があるのではなく、音楽にはジャンル名(ジャズとかロックとか現代音楽とか)は存在するけど、その上にカテゴライズされるべき名前が無いということなのかもしれないと考えてます。つまり『音楽』という括りの直下にくるようなカテゴリーが抜けていて、その下にジャンル名が存在してしまっているということなのだと思います。

では、なんで音楽だけ名前が無いのか?記録された音楽と生の音楽を名前で分けることをせず、なぜ名前の無いまま同じ『音楽』として歴史を歩んできたのだろうか?機械によって記録される芸術と機械によって記録されない芸術では機械によって記録される芸術の方が歴史が浅いに決まっている。鍵はおそらく機械、テクノロジーでしょう(あたりまえだけど、、、)。引き続きこの謎を追ってみたいと思います。

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