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2008年10月17日

録音は音楽なのか?

作曲家の三輪眞弘さん(恩師)が最近良くいう発言で、演劇と映画があって、絵画と写真があって、なんで音楽に対して録音された音楽も同じ音楽なのだろうかという問題があります。

録音された音楽は音楽ではないんじゃないだろうかという考えです。彼は録音された音楽を『録楽』という言い方をしています。これは蔑称というわけではなく、演劇ー映画、絵画ー写真、のように音楽と録音された音楽は別のものだという主張です。

これに関してはたしかに一理あって、我々も考えなきゃいけない問題なのかもと思っています。

僕の考えでは、生の音楽も録音された音楽も『音楽』と言って良いと思っているのですが、
どちらの音楽にも演劇ー映画、絵画ー写真、のようにれっきとしたカテゴライズされる名前があるのではなく、音楽にはジャンル名(ジャズとかロックとか現代音楽とか)は存在するけど、その上にカテゴライズされるべき名前が無いということなのかもしれないと考えてます。つまり『音楽』という括りの直下にくるようなカテゴリーが抜けていて、その下にジャンル名が存在してしまっているということなのだと思います。

では、なんで音楽だけ名前が無いのか?記録された音楽と生の音楽を名前で分けることをせず、なぜ名前の無いまま同じ『音楽』として歴史を歩んできたのだろうか?機械によって記録される芸術と機械によって記録されない芸術では機械によって記録される芸術の方が歴史が浅いに決まっている。鍵はおそらく機械、テクノロジーでしょう(あたりまえだけど、、、)。引き続きこの謎を追ってみたいと思います。

投稿者 taro : 00:52 | コメント (0)

2008年10月07日

2008年10月 7日(火)岐阜新聞 分水嶺

分水嶺は朝日新聞でいう天声人語のような新聞一面にある岐阜新聞のコラムだそうです。

http://www.gifu-np.co.jp/column/yoki/yk20081007.shtml

「難解で苦手」と言う前に接する機会の少ないのが現代音楽だろうか。先月下旬、大垣市で開かれた「岐阜おおがきビエンナーレ」で、市内にあるIAMASで学んだ若手アーティストたちの現代音楽コンサートを体験した。

▼そもそもIAMASとは、情報科学芸術大学院大学と県立国際情報科学芸術アカデミーの略。要は新しいコミュニケーションの形をアートで模索する試みといった感じだ。

▼会場のスイトピアセンターに集まったのも若い人たちが目立った。普段着姿の演奏者。楽器ばかりかパソコン、スクリーンもあった。

▼出だしから意表をつかれる。映画音楽ならぬ作品「音楽映画・大垣編」はスクリーンに向かい8人の若者が立ち、次々と映し出される大垣の風景を言葉にしていく。「看板」の文字を読み、「歩く人」や「自転車が走る」と叫ぶ。映像が言葉に置き換えられ“大垣”が歌い上げられていく。

▼今年の武満徹作曲賞1位となった松本☆一さんの作品は「広島・長崎の原爆投下についてどう思いますか?」。アンケート回答文を名詞や接続詞などに分解し音にする。言葉が新しい音の連なりとなり、エキサイティングな響きを生み出す。

▼新たな“伝達回路”の創造と若いアーティストの熱気。聴衆から聞こえた「かっこいい!」も、そんな表現への共感と聞こえた。芸術の秋に“食わず嫌い”はふさわしくない。

投稿者 taro : 22:56 | コメント (0)

2008年10月01日

sound and vision vol.3

sound and vision vol.3で大垣で行ったイアマス・コンテンポラリーミュージック・コンサートが再現されます。

Sound and Vision とは…
<音と光>を軸に、見えざるものを見せてゆく作業を行うアーティストを中心に、音と光のアート作品を集めた展覧会です。
3回目となる今回の展示では、より規模と内容の充実を図り、ZAIM外部からのアーティスト団体のコラボレーションや、レクチャー・コンサートやライヴ・コンサート、シンポジウムなどを企画しております。
是非お誘い合わせの上お越し下さい。

コンサートイベント日時
2008年10月17日(金曜日)
19:00から 参加料:1000円
場所:ZAIM 別館 2階

展覧会日時
2008年10月11〜26日まで
open 11:00 close 19:00

アクセス
・JR根岸線、横浜市営地下鉄「関内駅」徒歩五分
・みなとみらい線「日本大通り駅」徒歩二分

[企画/主催]Sound & vision vol.3 実行委員会
[共催]ZAIM(財団法人横浜市芸術文化振興財団)
[協力]東京芸術大学先端芸術表現科(古川聖研究室)武蔵野美術大学映像学科 多摩美術大学情報デザイン学科情報芸術コース 多摩美術大学映像演劇学科 早稲田大学川口芸術学校 東京工芸大学メディアアート表現学科 IAMAS(情報科学芸術大学院大学) On-Coo Taguchi SANYO YCAP Rainbow The Dark room Int ひかり祭り SHINKILOW Evolution


アーティスト
[展示]
・川崎義博・浅野耕平・瀧健太郎・RhizomeTV(大江直哉 大槻竜二 工藤泰士)・Christophe CHARLES
・鄭萬英・furukawalab・鈴木泰郎・久保田晃弘・齋藤正和・萩原健一・山本圭太・It's a sunny day -short works ミアカビデオアーカイブによるコンピレーション・不定義な境界線プロジェクト
  V.A.: カルロ・サンソーロ、エリカ・フランケル、はぎのみほ、VCT、etc ・笹川治子・野口蓉子
・坂田希究・森未央子投石浩次・西田みのり

[イベント]
アンケートアート・安野太郎+H.584・有川滋男・久保田晃弘・福島諭・古川聖・柴山拓郎・生形三郎・Christophe CHARLES・三輪眞弘・前田真二郎・大木裕之・有川滋男・齋藤正和・瀧健太郎・みみづ
・RhizomeTV

<11日>18:00〜20:00
久保田晃弘コンサート 
 タイトル:『Stochastic Movie & Guitar Improvisation』


<12日>18:00〜20:00 入場無料
 古川妍+シャルルさん コンサート

 古川聖   『Poly-Reading』
 柴山拓郎 『sliced piano projections』
 生形三郎 『Multistory scenery』
 Christophe CHARLES 『タイトル未定』


<13日>ゲスト企画
鈴木昭男 レクチャーコンサート
 タイトル:『ひなたぼっこの空間から20年』
 17:00~19:00  参加費:1,500円

<17日>19:00〜21:00 入場料1000円
イアマスコンテンポラリーミュージックコンサート
アンケート・アート
安野太郎+ H.584
福島諭
みみづ

<19日>17:00〜19:00 入場料:1,000円
 レーベル作家によるショートムービー&トーク
『SOL CHORD SCREENING / REFLECTING BODY』

 有川滋男 ARIKAWA Shigeo
 Her Ironical Me (2008)他

 前田真二郎 MAEDA Shinjiro
Wedding 結縁 (2007)
 日々"hibi"AUG (2008)他

大木裕之 OKI Hiroyuki
 TRAIN 松前君の兄弟の神殿の形2 081019 mix *ライブ上映


<25日>時間未定 場所未定
MIHARI(伊達麻衣子/瀧健太郎/大江直哉) 『LIB performance』
Rhizome TV 『Black Box Video Sound performance』

投稿者 taro : 16:57 | コメント (0)